歯を守るために欠かせないのが、フッ化物(フッ素)を使用した予防です。
フッ化物というと唐津市の小学校でも毎週フッ化物入りのうがい薬でうがいをしているので、馴染みがあると思いますが、
中にはフッ素って何?どういう効果があるの?危険性はないの?と疑問をもつ方もおられると思います。
今回はそのフッ化物塗布に関して少しご説明をします。
フッ素とは?
フッ素は、魚介類や野菜、肉、牛乳、塩、お茶の葉っぱなど、ほとんどの食品に含まれており、
ビタミン類の様に、毎日摂らなければならない必須の栄養素に位置付けられています。
例えば、緑茶の葉では200〜400ppm、海水では1.3ppmの濃度で含まれており、
意外と身近な食品にも含まれています。
フッ化物の効果とは?
フッ化物塗布を行うことで虫歯になりにくくします。
その効果としては、
★エナメル質の修復を促進
酸により歯から溶け出したカルシウムやリンを補うこと(再石灰化)を促進します。
★虫歯の質を強化
歯の表面を覆うエナメル質を、酸に溶けにくい性質に変え、ムシ歯への抵抗力を高めます。
★虫歯菌の働きを弱める
ムシ歯を引き起こす細菌の働きを弱め、酸がつくられるのを抑えます。
よく勘違いされるのは、フッ化物塗布をすれば虫歯ができないということではありません。虫歯にならないためには日頃の歯ブラシや食生活が大事になります。
フッ化物塗布の方法
フッ化物塗布とは大きく分けて3つあります。
①歯磨き粉による毎日の塗布(大人:1450ppm、子ども:500〜950ppm)
②うがいによる毎日or毎週の洗口(毎日:約250ppm、毎週:約450ppm)
③歯医者さんで行う数ヶ月に1回の高濃度フッ化物塗布(9000ppm)
それぞれ濃度が違いますので、併せての塗布が可能です。
虫歯になりやすい人は①+②+③の併用がおすすめです。
普通の方でも毎日の歯磨きにフッ素を取り入れていただくと、より虫歯になりにくくします。
お子様の場合は年齢により使用する濃度が変わってくるので、次の項目を参考にしてください。
子どもの歯磨き粉に含まれるフッ化物の使い方
子どもの毎日の歯磨きで使用するフッ化物の濃度は年齢によって変えないといけません。
これは歯のフッ素症などを防ぐためであり、つける量も年齢によって様々です。
左図を参考にしていただき、もしわからないことがあれば歯医者さんに直接聞くようにしましょう。
歯磨きのポイント!
★子どもの場合
まずは歯磨き粉をつけずに、磨きましょう。
磨き終わったら、しっかりうがいをしましょう。
最後にフッ化物の配合された歯磨き粉(ジェルタイプがおすすめ)で磨きます。
★大人の場合
歯磨き粉は泡立ちの少ないもの+フッ化物濃度1450ppmのものを使用しましょう。
フロスや歯間ブラシは歯ブラシの前に行いましょう。
【大事なポイント!!】
うがいは少量の水で行います。
歯磨きした後は2時間は飲食しないようにしましょう!
フッ素をとりすぎるとどうなる?
歯のフッ素症(歯に白色や茶色の斑点ができる)
生後6か月から6歳の間に過剰に摂取した場合に起こる可能性があります。
・フッ素中毒
大量に摂取した場合に腹痛や嘔吐、下痢、進行すると痙攣などを起こします。
例)5歳の子どもが大人の歯磨き粉のチューブを1/2飲み込むくらい
適切な量を守っていれば、安全に使用することができます。
ただし、大人の歯磨き粉はお子様の手の届かないところに保管をしましょう!